影響力とは「声の大きさ」ではない
職場で自分の意見を通したり、周りを動かしたりするには、「強引さ」や「目立つこと」が必要だと思っていませんか?
私はずっとそう思っていました。だから、会議で発言するのが苦手な自分には、リーダーシップなんて一生縁がないと諦めていました。
でも、ボブ・トビンの『まわりにいい影響をあたえる人がうまくいく』を読んで、その考えは完全に覆されました。 本当の影響力とは、演説の上手さではなく、「相手にどう接するか」という、ごく些細な態度の積み重ねで決まるからです。
今日は、内向的な私たちが今日から使える「静かな影響力」の育て方を、読書メモとともに紹介します。
1. 「関心を引く」のをやめて、「関心を持つ」
「自分をどう見せるか(アピール)」に必死になっていませんか? メモにはこうあります。
人に関心を持つことは、人の関心を引くよりも大事です。
自分が目立とうとする必要はありません。むしろ、スポットライトを相手に当ててあげるのです。 その具体的な方法が「質問」です。
質問は、理解したいという気持ちの表れです。質問すれば、相手と心を通わせることができ、ポジティブな影響を与えやすくなります。
「なぜそう思ったんですか?」「それについてもっと教えてくれますか?」 静かに頷きながら、的確な質問をする。それだけで相手は「この人は私を理解しようとしてくれている」と感じ、あなたの強力な味方になります。
2. 「目を見る」だけで、相手の自尊心は高まる
何か特別なことを言う必要すらありません。 ただ、相手が話している時に、作業の手を止めて「目を見る」。それだけでいいのです。
目を向けるというのは、本当の意味で注意を払っているという意味です。人を見ているとき、あなたは相手の自尊感情を高めています。
職場では、PC画面を見ながら生返事をする人がほとんどです。 そんな中で、体ごと向けて話を聞いてくれる人がいたらどうでしょう? その希少価値は計り知れません。 「あなたを大切にしています」というメッセージは、言葉よりも「視線」で伝わるのです。
3. たとえ悪い知らせでも「ありがとう」と言う
これが一番難しいけれど、最も効果的なテクニックかもしれません。
「ありがとう」と言うのはささいなことですが、大きなインパクトを与えます。(中略)たとえ、受け取った知らせががっかりする内容だったとしても、感謝を伝えてください。
ミスを報告してきた部下や、無理な要求をしてきた上司に対して。 第一声で「報告してくれてありがとう」「期待してくれてありがとうございます」と言えるかどうか。
感情的に反応せず、まずは感謝というクッションを挟める人の周りには、自然と「心理的安全性」が生まれ、良い情報も悪い情報も集まるようになります。
まとめ:影響力は「ブーメラン」である
この本の本質は、冒頭のこの一文に集約されています。
言葉や行動を通して人にポジティブな影響を与えることに集中すると、あなたを取り巻く世界がよい方向へ変わります。
自分が投げた球は、必ず自分に返ってきます。 誰かを尊重すれば、尊重される。誰かの話を聞けば、自分の話も聞いてもらえる。
特別な才能も、巧みな話術もいりません。 ただ、目の前の人に「少しだけ親切にする」こと。 その静かな波紋が、いつかあなた自身を助ける大きな波になって帰ってくるはずです。



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