「この文章、『なおざり』って書いてあるけど、『おざなり』の間違いじゃない?」
本を読んでいる時や、誰かのメールを見た時、そんなふうに違和感を覚えたことはありませんか? 実は、その違和感こそが落とし穴。 「なおざり」と「おざなり」は、似ているようでいて、その行動の実態は「真逆」と言ってもいいほど違うのです。
特に、副業でライティングをしている方や、ビジネスメールを頻繁に送る会社員の方にとって、この2つの混同は致命的です。 「対応をおざなりにする」つもりで「なおざりにする」と書いてしまったら、相手に伝わるニュアンスは最悪の結果を招くかもしれません。
この記事では、多くの大人が密かに勘違いしている「なおざり」と「おざなり」の決定的な違いを、語源からスッキリと解説します。 読み終わる頃には、二度と迷わなくなるだけでなく、言葉を正しく選べる自分に少し自信が持てるようになるはずです。
決定的な違い:「何もしない」か「適当にする」か
結論から言いましょう。 この2つの言葉の最大の違いは、「行動しているかどうか」にあります。
1. 「なおざり」= 何もしない(放置)
漢字で書くと「等閑」。 語源は「直(な)+去(さ)り」と言われており、「そのままにしておく」という意味です。 つまり、やるべきことをやらずに放っておくことを指します。
- イメージ: 無視、放置、手つかず。
- 危険度: 極めて高い(何もしないわけですから)。
2. 「おざなり」= 何かするけど適当(間に合わせ)
漢字で書くと「お座形」。 語源は「お座敷(宴会の席)の形だけとりつくろう」ことから来ています。 つまり、一応やることはやるけれど、心がこもっていない、いい加減な対応を指します。
- イメージ: その場しのぎ、形式的、やっつけ仕事。
- 危険度: 高い(質が低い)。
覚え方のコツ
「な」おざり = 「な」にもしない
「お」ざなり = 「お」茶を濁す(適当にする)
こう覚えると、もう迷いませんよね。
ビジネスシーンでの「致命的」な違い
では、具体的なシチュエーションで見てみましょう。 例えば、クレーム対応の場面。
A:「クレーム対応をなおざりにした」 B:「クレーム対応をおざなりにした」
どちらも悪い対応ですが、状況は全く異なります。
- A(なおざり): クレームが来ているのに、返信もしないし、報告もしない。完全無視の状態です。これは企業の存続に関わる大問題です。
- B(おざなり): 返信はしたけれど、定型文をコピペしただけのような、心のこもっていない対応。これも相手を怒らせますが、一応アクションは起こしています。
もしあなたが謝罪文で、「対応がおざなりになってしまい…」と書くべきところを「なおざりになってしまい…」と書いたらどうなるでしょう? 「お前ら、対応する気すらなかったのか!」と、火に油を注ぐことになりかねません。 言葉の選び方一つで、誠意の伝わり方は180度変わってしまうのです。
言葉の解像度が、あなたの「信頼」を作る
「たかが言葉の違いでしょ?」 そう思うかもしれません。 しかし、副業でライターを目指す人や、仕事で信頼されたい人にとって、この「たかが」が命取りになります。
言葉の解像度は、そのまま「思考の解像度」に直結します。 微妙なニュアンスの違いを理解し、適切な言葉を選べる人は、状況を正しく把握し、相手への配慮ができる人です。
逆に、言葉をあやふやに使っていると、 「この人は仕事も雑そうだな」 「細かいところに気が回らない人だな」 というレッテルを貼られてしまいます。
特にnoteのようなテキストメディアでは、あなたの使う言葉だけが、あなたという人間を表現する武器です。 正しい言葉を使うことは、ただの知識自慢ではありません。 「私は丁寧に仕事をする人間です」という、無言のアピールになるのです。
言葉を知ることは、世界を鮮明に見ること
「なおざり」と「おざなり」。 似ているようで全く違うこの2つの言葉。
- なおざり = 何もしない(放置)
- おざなり = 適当にする(その場しのぎ)
今日から、この違いを意識してみてください。 ニュースを見る時、同僚のメールを読む時、そして自分が文章を書く時。 「あ、これは『なおざり』だな」「これは『おざなり』だな」と正しく分類できるようになった時、あなたの言葉に対する感度は、以前より確実に高まっているはずです。
正しい言葉は、あなたを守り、あなたの価値を高める最強のツールです。 ぜひ、大切に使っていってくださいね。
勘違いしやすい言葉たち👇



コメント