【LINEの心理学】「やり取りが続かない」のは、あなたが面白くないからではない。人が無言で去っていく「返信カロリー」の正体

人間関係

なぜ、私の周りから人が消えるのか

「LINEの友達が、私とやり取りをすると次々とやめていきます」 「話題が面白くないのでしょうか?」

ネットの片隅で、こんな悲痛な問いかけを見つけました。 既読スルー、未読スルー、そしてブロック。 画面の向こうで人が去っていく気配を感じるのは、現実で背を向けられるよりも冷たく、鋭い痛みを伴います。

「私にはユーモアがないからだ」 「話がつまらない人間なんだ」 そうやって自分を責めてしまう前に、少しだけ立ち止まって考えてみてください。

人が会話から離脱する最大の理由は、「つまらない」からではありません。 「返すのがしんどい(認知コストが高い)」からです。

今日は、あなたのLINEが相手にとって「重い荷物」になっていないか、3つの視点で点検してみましょう。

1. 「尋問」という名のボールを投げ続けていないか

会話を続けようと必死になるあまり、「質問マシンガン」になっていませんか?

  • 「休日は何してるの?」
  • 「映画とか見る?」
  • 「何系が好き?」

あなたは「相手に興味を持っている(聞き上手)」つもりかもしれません。 しかし、これを受け取る側にとっては、「終わりのない職務質問(尋問)」に他なりません。

質問とは、相手に「答えを考えさせる」というコストを強いる行為です。 一方的に質問ばかり投げられると、相手は常に「正解」を探さなければならず、脳が疲弊します。

【解決策:自己開示のサンドイッチ】

 質問をする時は、必ず自分の情報を挟んでください。 「休日は何してるの?」ではなく、 「私は最近、休日は家で映画ばかり見てるんだけど(自己開示)、〇〇さんは外に出る派?(質問)」

これなら、相手は「外に出るよ」と答えてもいいし、「何の映画?」とあなたの話に食いつくこともできます。 相手に「逃げ道」を作ってあげること。それが本当の優しさです。

2. 「日記」を送って困らせていないか

もう一つのパターンは、相手を「日記帳」代わりにしてしまうことです。

  • 「今日、ランチで食べたパスタが美味しかった!」
  • 「今、仕事終わった〜疲れた〜」

厳しいことを言いますが、これを受け取った相手の本音は「で?(So what?)」です。 恋人同士なら「よかったね」「お疲れ」で成立しますが、まだ関係が浅い相手にとって、他人の日常報告ほど返信に困るものはありません。

「美味しそうだね」と返すのも嘘くさいし、「どこの店?」と聞くほど興味もない。 結果、「なんて返せばいいか分からないから、後で考えよう」とスマホを置き、そのまま忘れてしまうのです。

これが「次々とやめていく」の正体です。 嫌われたのではなく、「返信の難易度が高すぎて、後回しにされたままフェードアウトした」だけなのです。

【解決策:相手へのメリットを添える】 

日記を送るなら、相手が乗っかれる「フック」をつけてください。 「今日食べたパスタが美味しかった! 〇〇さん、イタリアン好きって言ってたよね? 今度行かない?

これなら「日記」ではなく「お誘い(提案)」になります。 会話は「報告」ではなく「共有」であって初めて成立するのです。

3. 「温度差」で火傷させていないか

最後は、「熱量のミスマッチ」です。 相手が「うん、そうだね(5文字)」と返してきているのに、あなたが「そうなんだよ! 実は私も〜(長文10行)」と返していませんか?

あるいは、相手が1日置いて返信してきたのに、あなたが「即レス(1分以内)」していませんか?

コミュニケーションには「適切な BPM(テンポ)」があります。 相手がゆったりとしたバラードを求めているのに、あなた一人だけがヘビメタのような速さと音圧で言葉を浴びせかければ、相手は耳を塞いで逃げ出したくなります。

これを心理学では「ペーシング(同調)」の欠如と呼びます。 LINEが続かない人は、相手の文章の「長さ」「返信速度」「絵文字の量」を無視して、自分のペースだけで踊り続けていることが多いのです。

【解決策:相手を「鏡」にする】 

テクニックは不要です。ただ、相手を真似てください。 相手が短文なら、こちらも短文で。 相手がスタンプだけなら、こちらもスタンプで終わらせる。

「物足りない」と感じるくらいで丁度いいのです。 その「余白」があるからこそ、相手は「また話したいな」と感じる余裕を持てるのですから。

沈黙は「嫌い」のサインではない

LINEが途切れると、私たちはつい「私のどこが悪かったんだろう」と粗探しを始めます。 ですが、ほとんどの場合、そこに悪意はありません。 ただ単に、「今の生活リズムの中で、その会話を続けるエネルギーが切れた」だけです。

話題が面白いかどうか(芸人のようなトーク力)なんて、関係ありません。 必要なのは、相手の荷物を軽くしてあげる「気遣い」と、心地よい「リズム感」です。

もし今、やり取りが途切れている人がいるなら、無理に追撃してはいけません。 その沈黙を「心地よい休憩時間」として許してあげてください。 忘れた頃に、ふらっと「久しぶり」と言える軽やかさを持つ人こそが、長く愛される人なのです。

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